バニラ・スカイを観たよ
2001年公開。監督はキャメロン・クロウ。出演はトム・クルーズ、ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアス。ジャンルはサスペンス。
近未来ではありそうな設定かもしれないし発想が完全にSF思考である。映画自体はロマンスとサスペンスを足して2で割ったような展開で、何度観ても解釈が変わるような不思議な世界観を持っている映画である。
因みに本作は1997年公開のスペイン映画『オープン・ユア・アイズ』のリメイク作品。本作でのヒロインであるペネロペ・クルスが主人公を務めている。彼女の美貌っぷりはとんでもないもので、既にハリウッド・スターの仲間入りを果たしているキャメロン・ディアスをトム・クルーズにつきまとうやっかいなストーカー女に追いやるほどである。ペネロペ・クルスの美しさは現在でも健在である。やはり絶世の美女と言うものは年齢を重ねても美しいのだ。
本作はトム・クルーズのプレイボーイぷりが鼻に付く映画であり、前半は彼の自己満映画ともいうべき内容となっている。これについては彼の私生活そのものなのではなかろうか。それが一転、転落の人生へを辿ることになるとは彼自身も予測がつかなかったろう。このあたりのジェットコースター急降下はいくらプレイボーイとはいえ同情せざる終えない。だがしかし、本作のミソはただのトム・クルーズ恋愛自己満映画及び美男美女カップルの幸せな話では終わらないのである。ストーカー女の自動車事故に巻き込まれた主人公は見るに堪えない見た目となってしまった。そんな中で恋する女性に夢中なトム・クルーズはなんとかその女性を自分のものにできないかと試行錯誤していく。しかし、現実は醜い顔と化してしまった主人公。日がたつにつれどんどん皮肉屋となっていく。そんなこんなで終始、ペネロペ・クルスに踏んだり蹴ったりのトム・クルーズだったが後半につれて真実を知ることになる。本当はすべてが夢だったことに。
何度も何度も(これからもやり続けますよ)取り上げているどんでん返し映画をいやというほど観てきたが本作もジャンルは違えどこのように視聴者をいい意味で裏切っている。やはり視聴者の目をいかに欺くかも映画の醍醐味であるし、とにかく面白いものを作ろうぜと言うクリエイティブ魂を感じるのも映画の醍醐味なのである。散々批判してきたジェリー・ブラッカイマーやマイケル・ベイの思考に段々近づいてきている気がするのは気のせいですよね。仮にそうだったとしても僕は認めません!ラストシーンの解釈は人それぞれかもしれないが、夢と現実というのは一見別の世界のようにも思えるが実は紙一重であり、夢の出来事が現実にもなりまっせという教訓を知らせてくれる。因みに筆者は禁煙3年目となりますが今でもたまに喫煙してる夢見ますよ。でもそこにやっちゃたなーなんて感覚はないんです。夢の中で主導権握ってるのは頭の中の映像だから、そこに体が拒絶反応を起こしたりすることはないんです。だから夢は素敵なんですよ。それではまた明日お会いしましょう。