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目撃者 闇の中の瞳を観たよ

目撃者 闇の中の瞳 | 横浜の映画館・ミニシアター「シネマ・ジャック&ベティ」

2017年公開。監督はチェン・ウェイハオ。出演はカイザー・チュアン、シュー・ウェイニン、アリスー・クー。ジャンルはサスペンス。

韓国映画にも同名タイトルの『目撃者』たるものがありましたが、韓国映画なんか観たかねーぜと言う所感でございまして、今回は台湾のサスペンス映画を紹介したいと思います。ちなみに韓国に対して個人的な恨みはございませんのでご了承くださいw

んでですね、本作はなかなか複雑なんですよ。ざっくりとあらすじを紹介すると、主人公の新聞記者であるシャオチーはある事故現場を目撃する。そこにはおそらくカップルであろう2人がいて男は死亡、女は生きてるかどうか定かではなかった。そこから出世街道まっしぐらのシャオチーは中古車を買うんだけどそれがその数年前に起きた自動車事故だったんですよ。てな感じで本事件をきっかけに様々な人物たちが関与していくんだな。もう何が怖いってラストシーンだよ。これはもうね観てはいけないものを観てしまった感がこみあげてくるからね。小学生なんかが観ちゃうとトラウマになってしまうからね。非常に気をつけなくてはならない。とはいえラストシーンまでのタメを引っ張るような単調な作りではなく、新聞社やら警察やら瀕死状態だった彼女を取り巻く人間関係が非常に面白いのである。写真で煙草を吸っている綺麗なお姉さんがシャオチーの先輩なんだけど、この女がなかなかの悪大名である。シャオチーを退職させますwというのは本作の新聞社と深い関わりを持つ市長がいるんだけど、その市長と彼女ができてるんですよ。ていうかこの新聞社自体が政治家と癒着してるんですよ。事故を起こしたのはこの政治家と愛人関係にある煙草吸ってる姉さんなのである。これを政治家の権力で揉み消してるんで汚職事件な訳ですわな。

となると本事件に関わっているシャオチーは完全に邪魔な存在なんですね。ちなみにシャオチーは彼女のせいで退職されたとは思っていません。退職が彼女の仕業だと気付いたのは大分後です。じゃあ主人公であるシャオチーは絶対な正義かと言うとそうでもなくて、問題の中古車を購入した時に大金が積み込まれていたんだけどその大金を盗んじゃうんですw

とまあ出てくるキャラクターほとんど悪者やんと言わざる終えない映画でした。一番可愛そうなのは八つ裂きにされてしまった彼女である。とはいえ彼女も彼女で犯行に及んだ男とは恋人関係のようなもので彼氏と裸で三人で寝るようなよくわからない関係であるw いやこれが恋愛の新しい形なのか・・・?その辺も理解が追いつかなかったが、本作には絶対的正義というものは存在しない。救いようのない素晴らしい映画です。