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少しでも笑ってやってください!

コンジアムを観たよ

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2019年公開。監督はチョン・ボムシク。ジャンルはホラー。

これはもう驚愕の怖さ!韓国ホラー界どころか世界ホラー不朽の名作に名を連ねてもおかしくないぐらいの出来栄えである。こちとら本当にあった怖い話だって、アンビリバボー心霊恐怖シリーズだって、USO!?の都市伝説だって小学生の頃から経験済みじゃい!ホラー映画でビビるなんてもう金輪際無いんじゃい!などと鑑賞前は抜かしていましたが、鑑賞後は度肝を抜かされた次第でございます。はい!正直、これを怖くないと言いきれる人はいい意味で頭のネジ外れてます。そりゃ人によって怖い怖くないの基準はありますけど、本作については次元が違う。鑑賞注意でございます。因みにホラー映画ではありますが、グロいシーンは殆どありませんな。血が吹きでるとか痛々しいシーンは無いのです。ホラーでは珍しい。つまり、お子さまも楽しめるはず・・・(?)

ということで本作は圧倒的低予算で尚且つ安直なストーリーが特長としてあります。そうこの安直なストーリー、シンプルさが本作の恐怖を作り上げる最大のミソなのである。実際に存在するお化けスポット"コンジアム"病院がタイトルになってるんやけど、そこに見立てた廃校で撮影を行ってるんよね。ストーリーはコンジアムで起こる心霊現象を男女7人の若者たちがネット上で生中継し、視聴者数稼いで金も稼いでうっはっはっだぜと豪語する若者たちを幽霊が駆逐するというもの。男女7人夏物語とはいえ、この様な結末になるとは若者たちは想像しなかったろう。映画前半で青春ぽく描いている分、本作のラストを考えると余計可哀想に思える。男女6人が顔面どアップのカメラを付け、恐怖の表情が映し出される。そのうちの1人が編集長で現場の人間に遠隔で指示をしたり、視聴者数のチェックを行っている。いくら安全とはいえ、1人行動の方が圧倒的に不安である。やはり恐怖に怯える人間の顔というのは、想像以上に感情移入されるものだ。演者たちの顔面が常に映し出されており、この技法を使った映画では『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『パラノーマル・アクティビティ』が有名である。自分の中では最近観た『ダークウェブ』の方がより近いように感じた。まさか、最後のオチは病院を管理する人間がそこに居て、悪ふざけで訪れる若者たちが制裁されるのでは!?と妄想を膨らませてしまったものである。しかし、犯人は誰なのかについては触れられていない。そういう意味ではもはやホラー映画の定番である最後まで正体が分からないという恐怖。精神病院で死んでしまった幽霊's。悪ふざけするYouTuberもどきの若者たち。感情移入出来る点が盛り沢山なのでござる。POV作品を積極的に取り扱いヒット作を生み出していく韓国映画(サーチなど)。一方、日本ではこの技法が映画として使われることはほとんど無い。わかんないけど、この辺は日本映画界の偉ぶってるおやじどもの頭の固さが根本にあると思う(ドーーーン!!)低予算で映画作るのは3流のやること、インディーズ映画がメジャー超すようなことがあってはならん!といった風潮があるから、新陳代謝が回らないのではなかろうか。ジャルジャルのリモートコント(アレは天才的!)が流行ってるんだから映画でもやってみたらええやんって心底思うんやけどなぁ・・・。チャレンジ精神大切っすよね??

またしても脱線しちゃったけど本作については鑑賞注意でございまするぞ!