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ボディガードを観たよ

ボディガードの上映スケジュール・映画情報|映画の時間

1992年公開。監督はミック・ジャクソン。出演はケビン・コスナーホイットニー・ヒューストン。ジャンルはロマンス、サスペンス。

映画初出演となったホイットニー・ヒューストン熱唱のオールウェイズ・ラブ・ユーは必聴である。全世界4,200万枚を売り上げる大ヒットを記録したアルバムである。誰もが「エーンダーヒアー!!!」と熱唱した記憶があるだろう。そんな人々を惹きつける歌声を持つ彼女のキャリアにおいて説明不可欠な作品である。しかもオールウェイズは撮影現場にて彼女のツアーバンドとともに録音されており、まさにボディガードの曲なのである。もういっそ曲名をボディガードにしても異論はないだろう。

・・・と思いきやなんとこの曲はカヴァーなのである。オリジナルはドリー・パートンによるカントリー調の同題名曲である。こちらはホイットニーのものよりゆったりとしたフローだが彼女の歌声とくにサビは胸を熱くしてくれるものがある。歌声の力強さはホイットニーには劣るが、充分人を惹きつける魅力を持っている。

良くも悪くもホイットニー・ヒューストン=ボディガードというイメージは彼女につきまとってしまったのかもしれない。そう考えると本作品としての評価云々がおざなりになっており、映画そのものよりも曲がフューチャーされてしまっている気がしてならん。とはいえ本作は1992年興行収入ランキング1位の作品である。名実ともに映画界トップの作品であると自負してもいいはずだ。しかし何故か影が薄い気がしてならんのです。名作たちに埋もれてしまっている脇役のような。そんな感じがするのだ。

確かに本作はタイトル通りボディガード役のケビン・コスナーが有名歌手ホイットニーを守るという質実剛健な物語である。ただ真新しさやど派手さと言った映像は皆無であり、スピルバーグジェームス・キャメロンのような目にしたことのない世界と言うのは出てこないのである。あくまでも本作は現実にありそうな世界なのである。だがしかし考えてほしいのはコスナーはいちボディガードである。そんないちボディガードをホイットニーは見向きもしない。最初からただの警備員と言った扱いである。それもそのはずである。そんな太陽の日向と日陰のような2人が銃撃事件を機に恋に落ちるなんてめちゃくちゃ素敵やん?(紳助風)。

いや、現実的にありえなくないかい?バスの運転手と結婚した芸能人がいたけど、それもかなり話題になったやん。だから現実で起きたら結構話題になるはずなんやけど、映画自体はそこまで話題にならないという摩訶不思議な現象が起こっているのだ。本作の最もリアルな点はコスナーの仕事完了=恋が終わるってことだね。本作はどこまでもリアルでアルマゲドンみたいに楽しい気持ちになれる作品ではないけど、どこまでもファンタジーな作品なのである。