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ゲット・アウトを観たよ

ゲット・アウトは笑えるホラー映画!ラストのネタバレと感想

2017年公開。監督はジョーダン・ピール。出演はダニエル・カルーヤ、アリソン・ウィリアムズ、ブラッドリー・ウィットフォードケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、スティーブン・ルート。ジャンルはサスペンス。

非常に面白かった。一度目は前提知識なしで観て二度目は様々な伏線を知った上で見ると、より恐怖を感じる。冒頭のタイトルからシャイニングのオマージュでやられる。

本作はアメリカに対する有色人種である黒人の差別問題と白人至上主義団体及びKKKに対する批判・皮肉がふんだん込められている。アメリカの白人が行う差別は無実の黒人を白人警察官が発砲し、たびたび話題にあがる。それでも白人は法廷で無実になることが多いことからたびたび批判の的となる。こういった日常は近年ではだいぶ減ってきてはいるが、それでもやはり差別問題はなくなる見込みがない。アメリカの学校でも自分の評価を気にしていじめをしないだけで、根底には白人以外の人種に対して差別意識を抱えている生徒が多数いるとのことだ。

 

本作の主人公は黒人のカメラマン”クリス・ワシントン”。彼女であるローズの家に遊びに行くことになったクリスは白人家庭に行くことに対し不安を募らせている。

「俺なんかが行っても大丈夫なのかな・・・」

「なあ?今まで黒人と付き合ったことあるか?」

「俺、ブラックだけど本当に、行っても何も起きないよな?」

いや、そこまで気にしなくてもいいじゃないか!いってこい!と思わずクリスの背中を叩き後押ししてしまいそうである。

 

一方、クリスの親友である運輸保安庁”ロッド・ウィリアムス”は電話越しにこう言う。

「ちょ、おま、白人の家に行くなんて死ぬきかよ!?」

「お前まじで性奴隷にされっかんな!!!」

「生きて帰れると思うなよ!」

一抹の不安を抱えたままクリスはローズとともに彼女の実家に車で向かうことになった。

冒頭から白人に対する嫌悪感が漂っている一幕だが案の定、2人の予感は的中するのだった。

 

伏線をのひき方がとてもうまかった。

彼女の家に向かう途中、車に轢かれ死亡した鹿はブラックバックと言う種類で、これは黒人に対するスラングであり「白人女性をひっかけようとして失敗する黒人男性」を意味している。

この鹿が死亡したことにより警察が駆けつけ、取り調べがはじまるがクリスの身分証の提示を求められたときにローズが止めたのは、この後の犯行の為。

途中クリスはお母さんから禁煙セラピーと題して催眠術をかけられるんだけど、もしかしたらこの鹿を轢いた段階で催眠術と言うか一種の洗脳めいたものにかけられていたのかもしれない。

あと、何やら怪しいパーティーが開催されるんだけど、それはクリスを狙った人身売買オークションの為に集まった人達なんだよね。ロッドがギャグめいて言ってたことが的中するあたり、やっぱり白人って信用したらあきませんぞって分かる瞬間だわな。

一回観ただけでは気づかないと思うので鑑賞は二回をお勧めします。