Everything will be fine.

少しでも笑ってやってください!

12モンキーズを観たよ

映画『12モンキーズ』──タイムリープ系の良作③【キャサリンはジェームズのことを知っていた?】 | 三崎町三丁目通信

1995年公開。監督はテリー・ギリアム。出演はブルース・ウィリス、ブラット・ピット、マデーリン・ストウ。ジャンルはSF、スリラー。

ブルース・ウィリス×ブラット・ピット共演ということで当時から話題となった本作。

ブラット・ピットは本作でアカデミー助演男優賞を受賞し一躍ハリウッドスターの仲間入りを果たす。そしてウィリスも男前で粗暴な怪力男を演じており、やはり何度も地球を救ってきた男だけに頼り甲斐があった。

舞台はウィルスが蔓延する2035年の世界。人間よりも動物が優位な時代となった。1996年に撒かれたウィルスが原因とされていて、そのウィルスを捜査する役目をウィリスが担うんやけど、間違えて1990年にタイムスリップしちゃうという茶番劇。しかもしかも、ウィリスが精神疾患を患っており、人々は彼を危険視する。

12モンキーズ率いるブラピも躁病のように、テンションが高く、落ち着きがない。異常な人間たちが多数登場し、パンデミックがテーマの近未来作品で尚且つタイムスリップと言う設定からしてひっちゃかめっちゃか。しかもタイムスリップの失敗にキャラクターの個性がとても強いもんだら一癖も二癖もある作品である。ブルース・ウィリスも本当にウイルスにかかったかの如く体調が悪そうで、ウイルス共存世界の苦しさを見事に表現している。圧巻の演技である。

 

それではあらすじを語りますがネタバレしてます。

21世紀の未来はウイルスによって99%の人類が死滅しており、動物が地球を支配する世の中となっていた。

科学者たちはウイルスの真相を探るべく、囚人ジェームズ・コールをタイムトラベルに入れ過去の世界に送り込む。

12モンキーズと呼ばれる動物保護団体が人物の死滅に関わっていると見込んだジェームスは1996年にタイムスリップを試みた。しかし、機械のトラブルにより1990年に誤ってタイムスリップしてしまい、逮捕され精神病院送りとなる。

精神病院で自分の本当の父親は神だと言い張るジェフリー、精神科医キャサリンと出会う。キャサリンはジェームズを妄想癖だと診断した。ジェームズは脱出を図るが失敗し拘束されている間に謎の失踪を遂げる。到着したのは目的地の1996年だった。

ジェームズは再びキャサリンと出会い、12モンキーズの正体を暴こうと捜査を再開する。次第にキャサリンがジェームズに信頼を置くようになり2人で行動するようになる。ジェームズはキャサリンとともに生きる道を選んだ。

ジェフリーは過去にジェームズが話したウイルス散布計画を思いついたと打ち明ける。ジェームズはますます混乱し、事態は思わぬ展開へ。

空港で2人を待ち受けていたものとは・・・

 

ウィリスが未来からやってきてウィルスの捜索に走るが、結局未来を変えることが出来ないというのはタイムスリップの掟通り。何度も繰り返される子どもの頃に見た空港の映像と「ウィルスをばら蒔いた犯人を探し、科学者にウィルスを渡す」というメッセージだが、私たちは理屈抜きで地球を救う典型的ヒーロー劇を期待してしまう。

12モンキーズが犯人だと捜索を進めるが、蓋を開けてみたら、純粋な動物愛護団体で犯行とは無関係だった。

振り返ってみると彼のミッションは「ウィルスをばら蒔いた犯人を探す」ことであって決して地球を救うことではなかったのだ。そしてミッションは果たしたものの、歴史を変えることは出来なかった。でも歴史を変えてしまったらそれは非常に厄介であり、相対性理論が過去を変えることは出来ないと証明した通りひっちゃかめっちゃかパラダイスになってしまう。なんじゃそりゃ。

ただでさえ訳分からないのだからかもう訳分からない前提で本作は見るべし。

現代のコロナウイルスの影響で暗い表情をしたリーマンが電車に揺られている。そして我々もコロナの前の生活に戻って欲しいと願っている。