追跡者を観たよ
1998年公開。監督はスチュアード・ベアード。出演はトミー・リー・ジョーンズ、ウェズリー・スナイプス、ロバート・ダウニーJr。ジャンルはアクション。
1993年映画『逃亡者』のスピンオフ作品ってことで、まだまだ初々しいロバート・ダウニーが出演しておる。映画としての知名度もそこまで高くはないが、ストーリーがなかなか秀逸。冒頭から飛行機の不時着事故に巻き込まれるという避難にあうトミーリージョーンズ。まさに『ハドソン川の奇跡』や『フライト』という名作さながらの奇跡の不時着を果たす。犠牲者は残念ながら2名いたけれども、凄惨な飛行機事故の現実から考えると、これは大したもんだ。トミーリージョーンズといえば日本での缶コーヒー"BOSS"のCMに出てるおじさん。俳優であることを忘れてしまっていたが立派な俳優であり、ウィル・スミスとタッグを組んだメン・イン・ブラックはあまりにも有名である。しかし、最近出てないなーやはり90年代の名優ってことか!それにしてもアメコミでもないのにスピンオフ作品が出来るというのはとても珍しいことだ。
あとはロバートダウニーが初々しくて青臭いのがとても良い。ちょうど10年後にはアイアンマンとなってハリウッドスターの仲間入りを果たすのだから人生は何が起こるか分からないものだ。当時はヘロイン中毒でどん底にまで落ちていた一俳優がトップスターの仲間入りである。本当に人生は何が起こるかわからないもんですなー。この過去のクスリの件で日本に来れないのがとても残念である。
追いかけていた逃亡者が実は良い奴で身内の優秀な男が実は悪い奴だったシナリオは数多くあるけど、本作はそういった心理描写だったりはあんまり無かったかなー。というよりはトミーリージョーンズに焦点が当てられている。彼の軽快な身のこなし方だったり、連邦捜査官としてチームをまとめるリーダーではつらつと指示をかます姿が特徴的である。この人はバットマンフォーエバーでもトゥーフェイスという悪役を見事に演じきっていた為、悪役が似合うなあと個人的には感じている。当時からすると違和感はなかったかもしれないが、現状から考えるとこの俳優の配置はなぜ違和感を感じてしまった。でも面白いよ。ぜひ観てみて。