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カッコーの巣の上でを観たよ

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1975年公開。監督はミロス・フォアマン。出演はジャック・ニコルソン、ルイーズ・フレッチャー。ジャンルはアメリカン・ニューシネマ、ドラマ。

原作はケン・キージーによる同名小説。精神異常を装って刑務所での強制労働を逃れ患者の人間性までを統制しようとする病院から自由を手に入れようとするアメリカン・ニューシネマの代表作。本作でジャック・ニコルソンはアカデミー主演男優賞を獲得しアメリカを代表する俳優となった。アメリカの名作映画ランキングやらなんやらには必ずと言っていいほどランクインされている名作であり、間違いなくアメリカを代表する映画。本作が伝えたかったメッセージは管理社会に対する批判であり、病院=社会を表現している。とはいえ本作が待ち受けているラストを思うとなんとも儚い。

主人公のマクマーフィーは向精神薬を飲んだフリをしてごまかし、グループセラピーを辞めワールドシリーズを観たいと主張し他の患者たちに多数決をとったり病棟のルールに片っ端から反抗していく。患者たちもマクマーフィーの意見に賛同するようになっていく。管理主義的な婦長はこのようなマクマーフィーの行動に対しお仕置として電気けいれん療法を行う。あの手この手でクリスマスの夜に病院に女友達を連れ込みどんちゃん騒ぎをするが、それが婦長にバレてしまう。激しく糾弾する婦長は女友達とセックスをしたビリーに母親に報告すると告げるとショックで自殺してしまうビリー。マクマーフィーは怒り狂い婦長を絞殺しようとするが、別の病室に隔離されてしまう。言葉の喋れないふりをしていたネイティブアメリカンのチーフはマクマーフィーとともに脱出することを決意するがロボトミー手術によって喋れなくなってしまったマクマーフィーはもはや人間の機能を失っていた。チーフはマクマーフィーを枕で窒息死させ『持ち上げた者には奇跡が起こる』というマクマーフィーの言葉を信じ精神病棟を脱出する。

ショーシャンクの空にで刑務所を脱出したアンディとは違いマクマーフィーはバットエンドで終わってしまった。それにしても本作の管理主義とは恐ろしいもので日本の学校教育のようなものであると感じた。右にならえと言えば右にならうことを美徳とするような考えはときに人の思考やら何やらを奪うような恐ろしいものであるはずだが、多数決の心理が働いてしまうと歯止めが効かなくなる。色んな物事を考えていかなくてはならないと思わせてくれる作品でありました。では今日もありがとうございました。