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ロード・オブ・ウォーを観たよ

ロード・オブ・ウォー』 悲しい才能。ネタバレ映画レビューブログ | Cinemovie.配信映画ブログ

2005年公開。監督はアンドリュー・ニコル。出演はニコラス・ケイジジャレッド・レトイーサン・ホークブリジット・モイナハン。ジャンルはクライム・戦争。

ニコラス・ケイジと言えばいやらしさのない演技でありながら硬派ともいえぬいぶし銀の俳優であり、独特な雰囲気を持っている稀有な俳優だ。やはりトップである以上どこからしら癖のある演技をする俳優が多いが、ニコラス・ケイジはそんな癖を感じさせない。よく言えばその辺のご近所さんにいてもなんら違和感のない、そんな親近感を感じさせてくれるのだ。いや分からないけど、ケイジちゃん鬼畜エピソードでもあるのかな?そしたら俺が無知なだけなんだけど。久しぶりに天使のくれた時間が観たくなっちゃったなー、いやーあれも名作ですな!

とまー今日もやっていきますよ。画像から感じ取れるケイジの何とも言えぬ表情ね。主人公は元々飲食店を経営していたが、武器ビジネスにのめり込むようになっていく。弟と一緒にはじめたこのビジネスは大盛況となり、多額の富を手に入れる。とはいえ銃器は人を殺す兵器である。物語の中で多数の人間が死んでいく。戦争はいつどこでも起こっており、決して無くなることはないのである。冷戦が終わったからと言って戦争が終結した訳ではない。アフリカ諸国でも多数の人間が紛争によって命を落としている。銃取引でケイジは一度銃で撃たれている、普通であればありえないのだが何もやりかえすことがない。ラストシーンで弟が命を落としてもケイジは見守るだけだった。奥さんや子どもから見放されてしまってもケイジは常に冷静だった。ケイジには武器商人と言う道しかないのだ。それはもう、一度やったらやめられないおいしい仕事という意味ではない。もう二度、闇社会に足を踏み入れたら堅気には戻ることが出来ないのだ。実際はなんらかの処置で戻ることはできるんでしょうけど、そういった覚悟みたいなものです。

ここまで徹底した仕事人間でいうと必殺仕事人というタイトルがつけられてもおかしくはありません。プロフェッショナルは常に冷静でなければなりません。取り乱すことなく常に自分と向き合っていなくてはなりません。一方の弟はコカインによって薬物中毒者となってしまいます。これは薬なので意思の強い弱いで判断できるものではないけど、ケイジが薬物中毒に陥ることはありません。そう考えると強靭なメンタルです。日本で銃は製造していませんが、製造している国はあります。史実をもとにしたフィクションではありますがとても他人事とは思えない。そんなリアルを見事に描いております。